kazutomoのブログ

たまーに気が向いたらなんか書きます

ゲーム市場の未来(1) - ゲーム市場のこれまで

私はかれこれ10年ほどゲーム業界で働いてきました。
そして、働き始める前もゲーム漬けの日々を送ってきました。
その歴史は物心を付いたときから数えて25年近くになります。

この四半世紀のゲーム機の進歩はすさまじいものがありました。
しかし現在、ゲーム専用機は存続の危機に立たされています。

しばらく連載形式で、家庭用ゲーム機の未来について私の思うところを投稿しようと思います。
今回は、これまでのゲーム市場を振り返ってみようと思います。

デジタルゲームの一般化

この時代は私は直接触れてこなかった時代です。
代表的なタイトルはインベーダーゲームで、テーブルにブラウン管テレビが収まったテーブル筐体という形で、業務用ハードの歴史が動き始めます。

喫茶店などで遊ぶことができ、これまでインタラクティブな映像遊びに触れてこなかった人たちを虜にしていったと聞きます。

スペースインベーダー ゲーム筐体型バンク

スペースインベーダー ゲーム筐体型バンク

 

 

家庭にゲームハード

家庭用ゲーム機という存在が登場し、自宅でゲームが遊び放題な時代が来ました。
この時代の代表ハードは ファミリーコンピュータファミコン) でしょう。

業務用ハードと比べるとポンコツレベルの描画性能でしたが、
それまで自宅で業務用ゲームにの移植作品を体験をするには、X68000やPC98、MSXといった高価なパソコンしか選択肢がありませんでした。(こちらもポンコツ移植だったようですが)
そんななか、15000円ほどで購入できるファミコンは価格性能比で優れており、人気を得ました。

私は幼少期にファミコン中期を経験しました。

※ X68000ファミコンより後やで。というツッコミをもらいました。失礼しました。

 

一強皆弱

その後、スーパーファミコンの世代が訪れます。海外ではジェネシスメガドライブ)が人気でしたが、日本においてはまさに一強皆弱の時代です。
ファミコンからスーパーファミコンへのスペックの進歩はすさまじいものがありました。
文句無しでファミコンからスーパーファミコンへの置き換えは進んでいきました。
思い返すと、私はこの時代が一番家庭用ゲーム機が輝いていた時代ではないかと感じています。

横井軍平ゲーム館 RETURNS ─ゲームボーイを生んだ発想力

横井軍平ゲーム館 RETURNS ─ゲームボーイを生んだ発想力

 

 

王者交代

次は、俗に32bit世代と呼ばれる プレイステーションセガサターンニンテンドー64 世代です。
この頃、ゲーム機は同一仕様のハードウェアが大量生産される事例として唯一といえる存在で、非常に贅沢な投資が行われました。
その結果、価格性能比は圧倒的なものになりました。
まさにゲームを遊ぶなら業務用ハードやパソコンよりもゲーム機のほうが優れている。という時代です。

この世代の覇者はプレイステーションとなるわけですが、これは素直で開発のし易いハードウェアという特性もあったでしょうが、
一番の変化はCD-ROMを採用したことで、製造コストを下げて(小売の取り分も下げて)、ゲームソフトの最終販売価格を下げたことが大きいでしょう。

CD-ROMは非常に読み込みに時間がかかり、正直なところ、スーパーファミコンと比べてゲーム体験は快適なものではありませんでした。
しかし、それでもスペックの進歩は魅力的で、ロード時間の問題は些細な問題でした。

任天堂は当時ロード時間を強く問題視しており、ユーザのニーズ(低価格>ロード時間短)や、映画などの映像業界色の強い海外主導で初めてゲームハードを開発したことで、ゲーム開発者の気持ちと離れた、開発のしづらいハードウェア設計をしてしまった。といったことが重なって覇権を譲ってしまいました。

美学vs.実利 「チーム久夛良木」対任天堂の総力戦15年史 (講談社BIZ)

美学vs.実利 「チーム久夛良木」対任天堂の総力戦15年史 (講談社BIZ)

 

 

マルチメディア化と開発マインドの変化

ゲーム専用機は、プレイステーション2ドリームキャストゲームキューブXBOXの世代になります。
引き続き潤沢な投資が行われ引き続き圧倒的な価格性能比でハードウェアが製造されていました。

特にソニーの思惑はゲーム専用機にとどまらず、マルチメディア端末を見据えた動きを見せ始めます。
当時まだ未普及だったDVD視聴機能を搭載し、ユーザをひきつけました。

正直なところ、ゲーム機としての性能で見たとき、後続のゲームキューブXBOXだけでなく、先行して発売されていたドリームキャストより劣るものでした。
しかし、顧客が求めていたのは グラフィック性能 ではなく、マルチメディア機能によって生活が変わることだったようです。

一番売れたのはプレイステーション2だったかもしれませんが、本当にゲームが好きな人の中には、この世代で最も価値があったのはドリームキャストだった。という人もいるのではないでしょうか。
商業的には失敗しましたが、そのくらいゲーム専用機としては魅力的なハードでした。

このころ、開発サイドとしても大きな変化がありました。
開発費の高騰が問題視されるようになってきました。

この頃まで、ビジネスというよりは趣味的にゲーム開発は行われてきていました。
そのため、開発者の興味という要素で会社が回ってきましたが、開発費の高騰とゲーム市場の頭打ちによって利益率が落ちてきたのです。

結果、企業の倒産や統廃合が進みました。
この頃から、ゲーム開発は趣味的な色からビジネス的な色を強くしていきました。

 

王の帰還…?

これまで据え置き型の家庭用ゲーム機ばかり触れてきましたが、ここでそうは言ってられない変化が訪れます。
ニンテンドーDSの登場です。任天堂の仕掛けてきた革新的な変化は、2画面でもタッチスクリーンでもなく、Touch! Generations という、従来のゲームの枠を超えたゲーム体験の提案でした。

脳トレnintendogs、しゃべるお料理ナビ、大人の常識力トレーニングDS。これまでのカテゴライズではゲームと呼ばれなかった製品が、一度ゲーム機から離れてしまった人々を再び呼び戻し、次々ミリオンヒットを飛ばしていきました。

その流れにのって、据え置きハードである Wii も爆発的な売れ行きを見せました。
こちらも、Wii SportsWii fit といった、異色のタイトルが人気を得ました。

しかし、そうした状況は長く続きませんでした。
ニンテンドーDSのブームから5年も経つ頃には、奇跡的に呼び戻したユーザたちも再びゲーム専用機を離れ、ゲームバブルは弾けていました。
この時の任天堂の失敗は、せっかく呼び戻したユーザたちを固定客化することに失敗したことでしょう。

任天堂 “驚き”を生む方程式

任天堂 “驚き”を生む方程式

 

 

黒船来航

Wii の影に隠れながら プレイステーション3Xbox360 も発売されていました。
これらのハードウェアは相変わらず惜しみない投資が行われ、プレイステーションは投資に見合った成果がだせませんでしたが、Xbox360は素晴らしい成果を上げ、未来を先取りしたようなハードウェアスペックで世に送り出されました。

日本市場がDS/Wiiバブルに湧いていた一方で、海外はXbox360への投資が進んでいました。
これは、プレイステーション2の時代に開発者よりビジネス系の人間の発言力が大きくなっていた日本と比べて、海外ではまだ開発者の発言力が大きく
よりハイスペックで、優れた開発ツールで、自由な開発の出来る Xbox360 の人気が高かったのです。

その影響は日本にも訪れていました。
国産ゲームはニンテンドーDSを中心に展開されていました。
そのため、プレイステーション3Xbox360向けには国産ゲームの発売が途切れがちだったのです。

そんなハードコアゲーマーの心の隙間を埋めてくれていたのは海外産のゲーム。いわゆる洋ゲーです。
この頃から徐々に日本でもハードコアゲーマーを中心に洋ゲーが受け入れられるようになっていきます。

Unreal Engine 4で極めるゲーム開発:サンプルデータと動画で学ぶUE4ゲーム制作プロジェクト

Unreal Engine 4で極めるゲーム開発:サンプルデータと動画で学ぶUE4ゲーム制作プロジェクト

 

 

\無料です/

ゲーム市場を語る上で避けられない変化がもう一つ起こっていました。
いわゆるソーシャルゲームの登場です。
最初は facebookmixi といったソーシャルネットワークサービス上の友達と一緒に遊べるWEBゲームが始まりでした。

しかし、日本では変わった形で普及が進みました。
携帯電話向けには i-mode を代表するプラットフォームが公式サイトという形で月額300円程度でファミコンスーパーファミコンくらいの規模のゲームを遊べる環境を作っていましたが、モバゲーとGREEが無料でゲームが遊べる!というのを謳い文句に非公式サイトで勢力を拡大していきました。

当時モバゲーやGREEが提供していたものはゲームと謳っているものの、ほとんどゲームの体をなしていない1ボタンFlashゲームでした。

怪盗ロワイヤル、ドラゴンコレクション、ドリランドといったタイトルでブラウザゲームとしてガチャやスタミナといった独自の文法のゲームが人気を集めていきました。

 

iPhoneブーム

次はソーシャルゲームの世界で新しい流れが生まれました。

iPhone3GS/iPhone4 あたりでソフトバンクが実質無料、割賦販売という方式で、iPhoneブームに火を付けました。
iPhone のブームはソーシャルゲームを飲み込みます。パズドラの登場でした。
ここで初めてソーシャルゲームは家庭用ゲーム的な要素を手に入れたことになります。

その流れは 黒猫のウィズ、モンスト、白猫プロジェクト と続いていきます。
そして、進歩するに従って、ゲーム的な要素はどんどん強化されていきました。

 

スティーブ・ジョブズ I・IIセット

スティーブ・ジョブズ I・IIセット

 

 

専用設計の終焉

すっかり、電話機まわりの話題が続きましたが、再び専用機に話を戻します。

ニンテンドー3DSが発売されましたが、人々の興味は iPhone をはじめとしたスマートフォンに移っており、うまく販売を伸ばすことができずに大幅な値下げを余儀なくされました。
当時の任天堂はDS/Wiiで異常なまでの利益を出していたため、ニンテンドー3DSはコスト感を失い、性能に対して原価が異常に高い状態になっていたため、値下げにより大きな痛手を負いました。

もう一つ、ソニーのVITAです。ここでこれまでで初めてアーキテクチャ面で大きな変化がありました。
ゲーム専用機は同一仕様のハードウェアを大量生産することで、価格性能比の高い製品を世に出し続けてきましたが、同一仕様のハードウェアの製造数では iPhone をはじめとしたスマートフォンの方が圧倒的に多くなっていたのです。

そのため、VITAでは専用のハードウェアの開発をやめ、スマートフォン向けの技術を応用してゲーム機を作るというアプローチにかじを切りました。
この裏では、ソニープレイステーション3に対して莫大な投資を行ったにもかかわらず、結果を出せず債務超過に陥ったソニー・コンピュータエンタテインメントという会社を解体させてしまうくらいの打撃を負った事があります。

その後、同名の会社を再度設立しプレイステーション事業自体は継続されました。

ソニー、SCEのネットワーク事業を吸収合併 新SCEが誕生 - ITmedia ニュース

 

アンバサダー・マーケティング

アンバサダー・マーケティング

 

 

そして、現在。

専用機ではプレイステーション4が世界で猛威を奮っています。
プレイステーション4 も VITA と同じく、ハードウェアの専用設計はやめて、独自色の強いアーキテクチャで、開発者の適応によって性能を引き出していく。という従来のやりかたは開発費の高騰を招き、開発者に嫌煙されるため、パソコン向けの技術を転用し、移植性を高めることにしました。

おっと。忘れてはいけません。マイクロソフトXbox ONE はといいますと、開発当時にWiiブームを見てKinectというモーショントラッキングによるゲーム開発などに興味を持ってしまい、更にはリビングの中心にあるデバイスとしてホームハブを目指して開発が進められました。
その結果、Xbox360ではゲーム機の性能に全力投球して未来を先取りしたような性能を出していたのに対して、Xbox ONE は少々物足りない性能に落ち着いてしまいました。

結果、iPhoneなどの普及もあり、もはやゲーム専用機にはハードコアゲーマーしか残っておらず、スペック重視でプレイステーション4が選ばれる結果となりました。

ああ、もう一つありましたね。Wii U
Wii Uニンテンドー3DS同様、高コスト体質になった任天堂が価格性能比に合わない製品をだしてしまい、またハードウェアの特徴でも有るゲームパッドの魅力を伝えられず早々に土俵から蹴り落とされてしまいました。

再びプレイステーション4に話を戻して、ハードコアゲーマーの心をつかむことに成功したソニーは次の一手を用意していました。
PS VR です。VR によって新しいゲーム体験を生み出して、ライトゲーマーの心をつかみたい。といったところなのかもしれません。

しかし、現在見ている限りはVRはライトゲーマーの心を掴めそうな代表作が出てくる気配がありません。今後どうなるか注目したいところではあります。

PlayStation VR PlayStation Camera同梱版

PlayStation VR PlayStation Camera同梱版

 

 

kazutomo.hatenablog.com

 

※ この記事は個人の主観で書かれており、過去に所属していた会社や所属している会社の見解ではありません。

日本人「違和感がありますね」アメリカ人(ああ…)

anond.hatelabo.jp

このエントリを見て思い出した話。上のエントリとは直接関係ないです。

 

会社勤めをしていたときに、アメリカ法人と付き合うことがよくあったわけですが
飲み会の席でアメリカ人から聞いた話です。

アメリカ人「日本人はよく”IWAKAN”って言うよね」
アメリカ人「で、入社して最初に教えてもらったことの一つに、日本人が”IWAKAN”って単語を使ったときには、”お前の話はダメだ”と受け取れと言われたよ」

その背景には”違和感がある”というのは、本来”筋がいいとはいえない。なんだかモヤモヤする”程度の意味しかないのだけれど、アメリカ人にはこの感覚はわからない。ということから来ていると思う。と、アメリカに出向している社員に教えてもらいました。

かくいう私も、アメリカ人からアーキテクチャの説明を受けたときに "IWAKAN" という単語をよく使ったものです。
でも、それが確たる理由があるときであれば ”そうじゃない” と言うわけで、なんか変だぞ?程度に引っかかったときなんですよね。
大体はそのあとよく考えたら違和感の原因が出てきたりするんだけど、直感を感じただけの状態を表す単語として使ってる気がします。

でも、この状態がアメリカ人には理解できない。と言われると
アメリカ人は "make sense" しなかったときに、その瞬間に理由を述べることができるってことなのかなあ?

 

 

Apple Watch series1 と series2 を並べて比較してみる

前回 Apple Watch を使い始めて1週間経った感想を記事にしました。

kazutomo.hatenablog.com

 

今回は Apple Watch series1 と series2 の比較をしてみたいと思います。

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手前のレザーバンドが series2。奥のミラネーゼループが series1 です。

www.apple.com

を参考に、それぞれの違いを比べていこうと思います。

プロセッサ

series1 は S1P series2 は S2 プロセッサを搭載しています。
どちらもデュアルコアを採用しており、初代 Apple Watch より性能の向上が図られています。
S1P と S2 はどちらもデュアルコアですが性能が違うのでしょうか?

siri を使って東京都の天気を調べる動作を同時に実行してみました。 

ご覧の通り、動作速度はほぼ同等です。
プロセッサの違いは動作速度に影響を与えないようです。

GPS

では、S1P と S2 の違いはなんでしょうか?
どうやら、GPSを内蔵しているかどうかの違いが主たるもののようです。

GPSを内蔵している series2 でしかできないことは何でしょうか。

一番わかり易いのは、ワークアウト(ランニング)をする際に iPhone を携帯しなくても走行距離が記録される。といったものでしょう。
ちなみに、iPhone が近くにある分には series1 でも位置情報を利用したサービス(ナビとか)は利用できます。

防水性能

series1 と series2 の次の違いは防水性能です。
series1 は IPX7。series2 は ISO 規格 22810:2010 に基づく水深 50 m の耐水性能 となっています。

IPX7 には 一時的(30分)に一定水深(1m)の条件に水没しても内部に浸水しない という意味があります。
なお、これは iPhone7 の防水性能と同等です。(iPhone7 は砂や塵に対する防塵性能というものが追加で付いています)

series2 のほうはプールや海で身につけたまま泳げるくらいの防水性能が付いています。

Apple Pay

series1 には Felicaチップ が搭載されておらず、series2 には搭載されています。
この違いによって、SuicaやiD、QuickPayといった非接触型決済サービスが利用できるかどうかという点で差が出てきます。

ディスプレイ

series1 は 450ニト。series2 は 1000ニトという明るさの違いがあります。
この違いはどれほど有るのでしょうか。

 

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試しに双方明るさを最大にして並べてみました。
室内で見る分には差はわかりませんでした。直射日光下では series2 のほうが見やすのかもしれませんが、それほど顕著な差ではなさそうです。

フロントガラス

これは series1 と series2 の違いではなく、グレードの違いで生じるものですが
series1 はアルミニウムモデルしかありませんので、Ion-Xガラス(強化ガラス)しか選べません。
series2 は アルミニウムモデルは同じくIon-Xガラス(強化ガラス)ですが、ステンレススチール か セラミック のモデルを選択することでサファイアクリスタル になります。

ちなみに、ここで比較に使っている series2 はステンレススチールモデルです。フロントガラスについては、強度の違いだけで見た目には差はないと思って良さそうです。

箱・付属品

series1 と series2 では 化粧箱や付属品に違いがあります。

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上が series2 下が series1 の箱です。

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開けてみると、こんな感じです。
series2 はプラスチック製のケースに収められていますが、series1 はむき出しで収まっています。
また、series2 には充電器に使うUSB-ACアダプタ が付属しますが、series1 には付属しません。歴代 iPhone を使い続けたような人はたくさん持っていると思いますが、初めての iPhoneApple Watch をまとめて購入する。というような人は注意が必要です。

 

Apple 5W USB Power Adapter MD810LL/A

Apple 5W USB Power Adapter MD810LL/A

 

 こういうやつ

というわけで、Apple Watch series1 と series2 を比較してみました。
人によっては series1 で十分。という人も多いのではないかと思います。

私も自分用は iPhone7 を持っているので series1 で、iPhone6 Plus を使っている妻用に買ったものが series2 となっています。

皆さんのご参考になればと思います!

Apple Watchを買ってよかったこと5選(微妙なところ3選)

iPhone7を買って一年ぶりにAndroidからiOSに戻りました。

 

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それを期にApple Watchシリーズ1を買ってみました。

(防水はなくてもいいし、FeliCaiPhoneがあるからいいや。ということでシリーズ1にしました)

 

Apple Watchって何も出来ない残念なやつなんでしょ?という認識だったんですけど、使い始めて一週間たってみれば、なかなかこいついいじゃない?と思ってるのでまとめたいと思います。

 

よかったこと1 予定を忘れない

私はGoogleカレンダーに予定を入れていて、もちろんiPhoneのカレンダーもそれを同期して使ってます。

でも、iPhoneのカレンダーって普段見ないし、ウィジェットに予定を出すようにしてても、普段ウィジェットなんて開かないから通知任せなところがありました。

ところが、Apple Watchを身につけてからは時計を見ると次の予定が何時からか表示されています。

地味ですけど、とても便利です。

 

よかったこと2 天気がわかる

任天堂に勤めてた頃の同僚でもある湯澤さんが手がけてるYahoo!天気がすごく便利で、Androidの頃は通知バーに常に天気と降水確率が表示されてて、傘を忘れない日々に満足してたんですけど

iOSでは通知バーに相当するものは無いので、やっぱりウィジェットを見ないと天気がわからないんですよね。

ところがApple Watchがあれば時計の横に天気が表示されるんで、これも解決しました。

 

よかったこと3 次の電車の時間がわかる

電車の乗り換え案内のなかでも、駅.Lockeyを愛用してます。

このアプリは適切には乗り換え案内ではなく、指定した駅に次何分後に電車がくるかわかるアプリなんですけど、これまたApple Watchで次の電車の時間がわかるのは便利ですね。

ちなみに、今は時間ごとに指定した駅の時刻表に切り替える機能はあるんですけど、最寄りの駅の時刻表を出して欲しいですよね。

というわけで、開発者が知り合いなので聞いてみたらやろうと思ってたんで、次のアップデートで入れます。という返事をもらいました。やったー。

 

よかったこと4 Siriが意外と便利

iOSSiriが使えるようになってからだいぶ経ちますけど、こいつ邪魔だな。と思って切ってました。

ところがApple Watchを使い始めてSiriの便利さに気づきました。

 

へいしーりー 山田太郎にメッセージ

 

ちょっと遅れそう

 

これで、iMessageを送信できますし、

この間試しに恵比寿から六本木まで行く用事があったときに

 

へいしーりー 六本木ヒルズまで行く

 

って言うだけで、ナビがセットされて

次何メートル先で右に曲がる。みたいな表示がされるようになるんですよね。曲がる場所が近づいてくると震えて教えてもくれます。

試しにその間iPhoneも見ないで言われるがままに歩いたんですけど、ちゃんとたどり着けました(じゃないと困るんだけど)。

 

へいしーりー 3分後にタイマー

 

って言えばカップラーメンも完璧に仕上げます。そうApple Watchならね。

 

我が家は電球に PHILIPS Hue を使っているので、

 

へいしーりー リビングルームの電気消して

 

って感じで電気をつけたり消したりもできます。

よかったこと5 iPhoneを忘れない

普段お尻のポケットにiPhoneを入れてる関係で、車で移動するときに、たまにポロッと落ちてシートの上に置き去りにしてしまうことがありました。

これからはiPhoneは持ったけど、Apple Watchを付けずに出てしまう。みたいなこともありそうですよね。

iPhoneApple Watchの通信が不安定になると教えてくれる Lookoutというアプリを入れることで、どちらかを忘れそうになっても通知で教えてくれます。

 

ちなみに標準機能でApple WatchからiPhoneの音を発せさせることができるんで、あれ?iPhoneどこ置いたっけって時にもサッと見つけられます。

 

微妙なところ1 LINEが遅い

これでもデュアルコアになって速くなったらしいけど、LINEの動作がすごく遅いです。

LINEのメッセージ受信通知で概要は見れるけど、返信しようとすると数分間かかります。

こんなんじゃ、ケツポケットからiPhoneだすわ!って感じです。もう少し頑張って欲しい。

 

微妙なところ2 充電が有線

充電するのにマグネット式の充電器を付ける必要があるんですけど、いまいち接続感がないので、うまく充電できてないことがあります。

毎日充電しないといけないなら、やっぱり非接触型の充電がいいな。と思います。

 

微妙なところ3 スキンが限定的

時計盤のスキンのバリエーションが少ないです。

watchOS3から左右スワイプで文字盤が切り替えられるようになったみたいで

私は3枚の時計盤をセットしています。

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中央に普通の時計(天気、次の予定時刻、バッテリー残量)を表示。

左はカレンダーを大きく。右は駅.Lockeyを大きく表示してるんですけど、左右のスキンの時には時計表示もいらないから、カレンダーとかを大きく表示して欲しいのにそれはできません。

 

Apple Watchで生活が変わる!ってほどではないけど、ちょっと便利になりますよ!

 

Apple Watch Sport 42mm{MJ3N2J/A}アップルウォッチ

Apple Watch Sport 42mm{MJ3N2J/A}アップルウォッチ

 

 

 

Philips Hue(ヒュー) スターターセット v2   929001156101

Philips Hue(ヒュー) スターターセット v2 929001156101

 

 

 

一度脱線したところから、きれいなレールに乗ったけど、やっぱり降りた話

少年期

小学生の頃はとても勉強ができる子どもだった。

中学に上がって、しばらくしてドリームキャストが発売された。

全てはここで変わった。 手の届くところにインターネットがやってきた。

私は毎日チャットに明け暮れ、莫大な通話料金で親に怒られた。 しかたがないので、テレホーダイを契約してもらって、夜にインターネットを楽しむようになった。

そして、学校では寝て過ごすようになった。

青年期

高校受験の頃にはどうしようもないバカになっていたけれど、 まだ学生は続けたかったので、流されるまま地元の偏差値40以下のクソ高校に通い始めた。

ちなみに、この頃 偏差値の意味もわかってなかった。

私生活の方では若干の変化があった。

プログラミングを覚えて、ゲームを作るようになっていた。 ネット上で絵師や音屋を捕まえて、一緒にゲームを作ってコミケで頒布するようになっていた。 とはいえ、数年かけて作ったものが、販売枚数は数百枚程度だった。

高校を卒業すると、(さいきん似たようなエントリで同じ名前を見た気がするが)京都コンピュータ学院に通い始めた。 ここで学んだことはあまり多くはなかった。

私生活のプログラミングは、同人ゲームを作ることから 当時勢いのあった i-mode 向けの商業ゲーム開発の下請けをするようになっていた。 その他、WEB系のベンチャー企業でアルバイトとしてプログラムやインフラ保守もしていた。 2人の社員と事務のアルバイトと自分の4人がアパートの一室で働くような感じだった。

そういえば、その当時、魔導物語というぷよぷよと世界観を共通とするRPGに特別な思い入れがあり、勝手に新作っぽいものを i-mode 向けに作ったら 最近 にょきにょき で話題の仁井谷さんから呼び出されて、震えながら会いに行ったら 商業作品として世にだそう。と言われたのが懐かしい。

なお、報酬はもらえなかった。 NDAだけ結んで、契約書などなにも結んでいないという、まさに若気の至りだった。

就職

学生の頃の実績もあり、就職活動は順調だった。 最初に受けたセガにすぐに内定をもらい、就職活動はあっという間に終了した。 セガをはじめ、ゲーム会社に受かってなかったらコンビニ店員になっていた自信がある。 それくらい、当時の私はゲーム会社以外への就職に全く興味がなかったのだ。

ちなみに、その後 SCE任天堂 だけ受けてみたが、 SCE は一次面接で落ち、任天堂は英語や数学といった超苦手分野な筆記試験で落ちた。

社会人

こうして、晴れてセガ社員として働き始めることになった。 このとき当時付き合っていた彼女を東京に連れていくために結婚することにした。

セガでも学生の頃の実績を活かすためか、i-mode 向けのゲームを作ったり、 ソニックカフェという公式サイトのサーバプログラムをいじったりしていた。

それから2年が過ぎたあたりで子供ができた。 子育てのために派遣社員をしていた嫁さんが働けなくなり、生活は苦しくなった。

当時年収500万くらいだったとおもうので、成り立たないことはないと思うが 毎月ボーナスで作った貯金を切り崩しながら生活をしていて、厳しさを感じていたのは覚えている。

そして、給料を増やすための転職活動をはじめた。 候補として上がったのは、外資系で給料が多いことが期待できるGoogleと、ゲーム会社の中でも一番給料の高い任天堂だった。

結果、Googleは電話面接で落ち、任天堂はネットワークライブラリ開発者として受かった。 任天堂では、開発者にネットワーク対応ゲームを開発するために提供するSDKを開発するチームに配属された。

最初の仕事は ニンテンドー3DS のOS開発で、登録された複数のアクセスポイントや、ニンテンドーゾーンのようなホットスポットなど 接続対象となるアクセスポイントから現在最も適したネットワークを選別し、インターネットに接続する処理を担当した。

ちなみに、ニンテンドー3DS が 3D液晶を積んでいることは、公式発表のプレスリリースで知った。

その後、ライブラリ開発から、新設されるサーバ運用系のチームに移った。 そのチームではオンライン対応ゲームのマッチメイキングサーバやランキングサーバの運用業務をすることになったが、 主たる業務はインフラの増設のプランニングや、アクセス数の予測精度を上げるためにゲーム開発者にゲームの仕様をヒアリングするWEBシステムの開発だった。

とはいえ、サーバ費用のコスト感に関しては、このチームが最も優れていたので サーバ費用を削減するためにどういうアプローチを取っていくべきか。という切り口で開発業務も多く担当した。

そんなこんなしている間に、去年。岩田社長が突然亡くなった。

私は岩田さんをとても尊敬していたので、かなりショックを受けた。 このあたりで会社を離れることに対して意識が向き始めた。

同時期、AmazonAWS Lambda に加えて API Gateway をリリースし、サーバレスアーキテクチャという技術が芽を出してきた。 私はこの技術に最初触れたときに、未来のサーバ開発はこちらだ。という天啓のような物を感じた。

起業

サーバレスアーキテクチャでゲームサーバを開発すれば、スケーラブルで安定性の高いシステムが低価格で作れるという確信を得たのは、去年の11月頃だった。 そこから開発を開始し、同時に上司に「今の仕事はあまり楽しいと感じていない、仕事の内容を変えてほしい」という相談を持ちかけた。 これで、任天堂の中でもっと興味を持てる仕事ができれば、それでもいいと思っていたからだった。 なにより、任天堂なら体力的にも信念的にも定年まで雇ってくれる可能性は高く安定していたからだった。

4月になっても仕事の状況は変わっていなかった。 そして、平日は毎日家に帰って寝るまでの間、休日には丸一日 時間をかけて開発を続けていた サーバレスアーキテクチャで開発していたゲームサーバの方もある程度めどが立っていた。(おかげで私は光の戦士を卒業してしまった) 仕方なく私は任天堂を去るという決断をし、上司に話を持ちかけた。

今かかえている仕事が落ち着く7月いっぱいで休暇に入り、8月いっぱいで退職したい意思を伝えた。

そして、今月。会社を起こした。 Game Server Services 株式会社(https://gs2.io/)という会社で、スマートフォン向けのゲームサーバをAWSのように1時間数円から利用できるサービスを提供する会社だ。

インターネット漬けになり学校では寝て過ごすことで、一度レールを外れた私だったけれど、就職を期にレールに戻った。 そして、サラリーマンとして十分すぎるポジションまでいったけれど、自分からレールを降りる決断をした。 今後のことはまだわからないけれど、今はただこれが後悔にならないようにしたいと思っている。

楽天カード入会特典の8000ポイントのうち2000ポイントしか使えなかった話

年末にやっていた入会キャンペーンで、8000ポイントもらえるって聞いて楽天カード作ったんすよ。
で、カードを作るだけでは2000ポイントしもらえなくて、残り6000ポイントは買い物に使ったら貰えるんだよね。

すぐに使ったよ。12月の話かな。

で、ポイントはいつもらえるのかなー。と待ってたけど全然くれないの。

まだカードの請求も来てないし、そんなもんかな。と思ったわけ。
で、昨日、そういえば、いいかげんポイントもらえてるんじゃね?と思って楽天ポイント見に行ったわけ。

どういうことか、ポイントが全然ないの。
とりあえず、明細を確認したんだよね。

3月18日 楽天カード入会特典 6000ポイント
3月31日 ポイント失効 -6000ポイント

目を疑ったね。2週間も保たずに失効してやんの。
流石にねーわ。と思って楽天に問い合わせたら キャンペーンページに期間についてちゃんと書いてあるし、キャンペーンの内容に同意して応募したんだからお前が悪いって言われた。

いや、そうかもしれんけど、ひどすぎね?楽天にモラルを期待する俺が悪いってこと?


ちなみに同じように期間がクソ短いのは変わらないけど、今も(会員ランクによっては)8000ポイントもらえるキャンペーンやってるみたい。
ポイント失効タイミングの説明も絵がついて年末のものよりわかりやすくなってるところを見ると、苦情がおおかったのだろうね。

MVNOで使うためのスマホ(4インチクラス)を選んだ話

スマホの一括0円案件が渋い上限ばかりになり、
タスクフォースによる検討が始まるなど、いよいよ一括0円。キャッシュバックが終わりそうな気配がどんどん強くなってきましたね。
 
私ももう潮時だと思い、白ロムやSIMフリーデバイスの相場がこれ以上あがる前にMVNOに離脱することにしました。
 
わたしはこれまで
iPhone4
iPhone5
iPhone5s
と6年間iPhoneを使い続けてきました。
でも、iPhone5sにしたタイミングはiPhone6が出たタイミングでしたが、ここで最新機種を追うのはやめました。
 
理由は スペックがiPhone5sで必要十分に達したというのと、iPhone6のサイズが気に入らなかったというのがあります。
 
というわけで、MNVOに移行するにあたって、今はソフトバンクなのでデバイスを調達する必要があります。
どのデバイスにするかを検討し始めたのですが、どれもこれも6インチクラスばかりで選択肢は
 

ドコモ版 iPhone5s 

Apple iPhone 5s 16GB シルバー 【docomo 白ロム】ME333J

Apple iPhone 5s 16GB シルバー 【docomo 白ロム】ME333J

 

 

SIMフリー iPhone5s
アップル (Simフリー) 海外版 iPhone5 ホワイト 16G

アップル (Simフリー) 海外版 iPhone5 ホワイト 16G

 

 

ドコモ版 XperiaZ3Compact

Xperia Z3 Compact SO-02G docomo [White] 白ロム
 

 

SIMフリー XperiaZ3Compact

 

ドコモ版 XperiaZ5Compact

SIMフリー版 XperiaZ5Compact

 

SIMフリー版 Nexus5X
LG-H791  Nexus 5X CARBON 32GB
 

 

これだけに絞られました。
 
次に、今のiPhone5sは一括0円で入手したのに、お金を出してiPhone5sを買うのはなんだかしゃくだったので、iPhone5sは候補から外しました。
 
次に、XperiaZ3Compactですが夏頃まではドコモ版の白ロムが3万円ほどで買えたのですが、今はすっかり値上がりして5~6万円クラスになっていました。
SIMフリー版もほぼ同じくらいの価格です。こうなるとおサイフケータイも使えないし、ドコモのプラスエリアにも繋がらないSIMフリー版XperiaZ3Compactは候補から外れます。
 
次にXperiaZ5Compactですが、まだ発売して間もないのでドコモ版はめちゃくちゃ高いです。10万円を覚悟しないとだめです。この金額は出せないので候補から外れます。
 
SIMフリー版は6万円ほどですが、Z3同様におサイフケータイがなかったり、プラスエリアに繋がらないです。
 
最後にNexus5Xですが、こいつはGoogleプレイ直販で5万円ほどで買えます。
おサイフケータイは使えませんが、プラスエリアには繋がります。
 
さて、ここまでで残った候補を整理します。
 
ドコモ版 XperiaZ3Compact
SIMフリー版 XperiaZ5Compact
SIMフリー版 Nexus5X
 
唯一おサイフケータイが使えるのが Z3Compact ですが、iPhone使いだった私にはまだ我慢する余地があります。
むしろ、我慢できないのが指紋認証の有無です。
指紋認証でアンロックするのに慣れてしまっているので指紋認証のない Z3Compact は候補から外します。
 
残った XperiaZ5CompactとNexus5Xですが、若干ですがNexusの方が安いです。
しかし、搭載されているCPUがXperiaZ5Compactはsnapdragon810で、Nexus5Xはsnapdragon808でXperiaZ5Compactの方がいいものが積まれています。
またストレージも Nexus5X は SDカードスロットがありませんが、XperiaZ5Compact には SDカードスロットがついていますし、Nexus5Xは小型モデルとはいえ5インチあり想定より若干大きいです。
プラスエリアに関しては、山間部などに出かけることもあまりないので、対応していなくてもいいことにしました。
 
というわけで、もろもろ考慮した結果、Xperia Z5 Compact の SIMフリー版を買うことに決めました。
 

不採用理由一覧

ドコモ版 iPhone5s iPhone5sをもう一度買うのが微妙
SIMフリー版 iPhone5s iPhone5sをもう一度買うのが微妙
SIMフリー版 Xperia Z3 Compact ドコモ版と殆ど価格が変わらないので、おサイフケータイなどが使えない海外仕様を利用するメリットがない
ドコモ版 Xperia Z5 Compact 高い
ドコモ版 Xperia Z3 Compact 指紋認証がない
SIMフリー版 Nexus5X CPUがXperiaZ5Compactよりしょぼい。SDカードスロットが無い。候補に入れたけど5インチはちょっと大きい