東のエデン感想【ネタバレあり】
え?今更?と思われるかもしれませんが、ようやく見ました。
ちょいちょい名前は見るけど、実際に見たことがなかったアニメでしたが、ようやく見たので感想を書きたいと思います。
なおテレビシリーズ+劇場2作を見た後で、ネタバレありの内容です。
端的に感想を述べると、設定はすごくよかったですが、物語の構成が悪かった。です。
12人のセレソンが選出され、セレソンはノブレス携帯という特殊な携帯電話が与えられる。
ノブレス携帯にはジュイスという音声認識のコンシェルジュ機能が付いている(siriとかcortanaみたいなもの)。
ジュイスへの命令はあらかじめ与えられた100億円を利用して実行される。
100億円は日本をよくするために利用しなければならない。
私的な利用が続いたと判断されたり、残額が0円になったのに日本をよくしたと判断されなかったり、長期間ノブレス携帯を利用しなかった場合は12人のセレソンに紛れたサポーターによってゲームを下ろされる。
セレソンがジュイスに依頼したことで発生した出費は他のセレソンからも参照可能。
いずれかのセレソンが日本をよくしたと判断されたとき、他のセレソンはゲームを下ろされ、勝者となったセレソンは主催者であるアウトサイドと直接会うことが出来る。
このあたりが物語の中核となるセレソンゲームの概要です。
すごく魅力的な設定だと思います。さすが神山さんと言ったところでしょうか。
そして、この物語にはもう一つ魅力的な設定があります。
東のエデンという大学のサークルが作った画像認識システム、通称エデンシステムです。
携帯電話で物体にカメラを向けるとその物体に関する有志によって投稿されたメタ情報が表示されるというものです。
いわゆるAR技術で、セカイカメラみたいなものですね。
ただ、トンデモ設定として、物体をあらゆる角度から撮影しても正しく認識される。というものがあります。
登場人物は12人のセレソンと、東のエデンの部員が中心となりますが、セレソンは12人もいらなかったのでは?というくらい個々の描写が甘く、物語の構成として何のためにセレソンに選抜されたのかわからない人物もいました。
東のエデンの部員もみんな個性的で魅力的で、物語の進行に絡んでいろいろ奮闘するのですが、結局のところあまり成果が上がりませんでした。
なにより、エデンシステムはテレビシリーズのちょうど中盤で登場しました。
なので、私はこのエデンシステムを活用して他のセレソンを出し抜いて勝者となる。という筋書きなのだな。と思ったのですが、このあたりはうまく機能しませんでした。
結局ただのSNSのように描画されてしまったのです。
サポーターもそうです。セレソンの監視者として、有効に機能したエピソードがありませんでした。
個人的には題材はいいのに、うまく物語として調理できなかったなあ。という印象でした。
おそらく、物語を再構成すれば、本作は東のエデン・エデンシステムが無くても同等の物語が作れてしまうでしょう。
もっと、エデンシステムや東のエデンのみんなが物語の中核に関わるか、いっそ切り捨ててセレソンゲームに特化した物語だったほうが面白かったのかなあ。と思いました。
さて、ここまでは設定に関しての感想でしたが、テーマについてはどうか。
物語のテーマも興味深くて「閉塞感のある日本をどうにかしよう」です。
各セレソンは個々の思うままに日本をよくしようとするわけですけど
セレソンには選抜基準があって、事前にアウトサイドに100億円与えられて、日本を変えてくれ。といわれたらどうする?という質問に対して興味深い回答をした。という前提があったはずです。
その割に、あまりにも「ゲームの勝者になることに興味は無い」という登場人物が多すぎました。
せっかくなら、ちゃんと個々の思想を持たせて、ぶつかり合わせるべきだったと思います。
それこそが、閉塞感のある日本を打開するために様々なアプローチがあるのだ!という制作側のメッセージになったとおもいます。
おそらく制作側もテーマは考えたけど、具体的な手法までは及ばなかったのかもしれません。このあたりは非常に残念でした。
劇場版の最後に滝沢が全国民に問いかけるあたりも、それで人は動くだろうか?というセレソンナンバー1番や私の思いに対する回答はありませんでした。
一方でアウトサイドからはゴール判定がでます。ちょっと納得がいきませんでした。だって、まだ日本はよくなってないですから。
総括すると、この設定を引き継いで、じっくり練られた話が見てみたいなあ。という、印象を持ったおはなしでした。
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ゲーム市場の未来(2) - ハイエンドゲーム市場の未来
さて、二回目からはゲーム市場の今後について考えてみたいと思います。
今ゲーム市場は大きく3つの市場があります。
・ハイエンドゲーム専用機
・スマートフォン向けゲーム
・インディーゲーム
そして、新機軸としては2つほど上がっています。
・VR/MR
・クラウドゲーミング
今回はハイエンドゲームについて考えてみたいと思います。
ハイエンドゲーム市場は文字通り最先端のグラフィック技術を活用したゲーム市場です。
国産ゲームとハイエンドゲーム市場
今後、国産ゲームでこの市場を取ることは難しいでしょう。
というのも、最先端のグラフィック技術はアカデミックな知識が要求されますが、日本では高学歴な人がゲーム会社に入社する土壌がないのも大きな理由となります。
また、日本はスマートフォン向けのゲーム市場が非常に大きく、人口一人あたりの課金額も世界最高となっています。
そのため、日本のゲーム会社はハイエンドゲーム市場より、スマートフォン向けのゲーム市場を優先することは避けられない事も関係します。
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海外産ゲームとハイエンドゲーム市場
国産ゲームでハイエンドゲームの市場を取ることは難しいという話をしましたが、海外産ゲームはどうでしょうか。
海外ではハリウッド映画をはじめとして、大きな資金を集める仕組みが出来上がっているのは大きいです。
というのも、ハイエンドゲームの開発には莫大な資金が必要となりますが、その資金の回収は実際に世に出さないと得られませんので、非常にリスクの高いビジネスとなります。
ゲーム会社一社でそのリスクを背負ってゲーム開発をするのは今後難しくなっていくでしょうから、そういった資金調達の仕組みが回っているというのは大きな意味があります。
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ハイエンドゲーム市場の今後
ハイエンドゲーム市場の存続はなかなか難しいと言えます。
先ほど言ったように、ハイエンドゲームの開発には資金が必要となり、使った資金は回収する必要があります。
つまり、それだけのボリュームの市場規模が無ければビジネスとして成立しないということです。
近年、ゲームソフトの小売価格も上がり続けていますが、この流れは止めることはできないでしょう。
なぜなら、ハイエンドゲーム市場のユーザ層の拡大は期待できないため、今居るユーザに対して商売をしていく事になるためです。
仮に開発会社にはいるリターンを1本あたり3000円とします。
ゲームの開発に10億円。宣伝に10億円使ったとします。ビジネスとしてやる以上、最低でも50億円は売上をあげたいところです。
すると、166万本は売る必要があります。
現時点ではワールドワイドで166万本売るのは難しくはありますか不可能ではありません。
例えば、比較的最近発売された新規IPのUbiのDivisionというタイトルがありますが、ワールドワイドの売上はおよそ550万本となっています。
今後、市場規模が縮小していまうと商売にならなくなってしまいますので、いかに現在のボリュームより小さくならないよう務めるかが肝になりそうです。
ゲーム専用機の今後
ハイエンドゲームを遊ぶ環境というと、今はプレイステーション4を思い浮かべる事が多いかもしれません。
しかし、今後もゲーム専用機がハイエンドゲームの中心にいる状態が続くかも危ういところがあると思います。
それは、ゲーム専用機は専用設計されたアーキテクチャを採用し、未来を先取りしたような製品を出す。という方針から、パソコン向けの技術を応用して開発する方向に舵を切っている為です。
実際、年末発売予定のPS4 Proは4.2TFLOPSという性能。来年発売予定のXbox Scorpioは6TFLOPSという性能だとされています。
この性能はパソコン向けGPUでいうとミドルハイくらいの性能です。
現時点で製品化されているハイエンドGPUはベースクロックで8.2TFLOPS。オーバークロックすると10TFLOPSを超える性能があります。
その為、真のハイエンドゲームを遊べる環境は発売時点ですらゲーム専用機では得られない環境になっていまいました。
今後、ハイエンドゲームがハードコアゲーマーの為の市場として継続していけばいくほど、より美しいグラフィックで遊ぶため、ゲーム専用機では満足せず、高いお金を出してでも、パソコンでゲームを遊ぶという方向に流れていくかもしれません。
すると、現在の形でゲーム専用機ビジネスを継続していくことは難しくなる可能性が出てきます。
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まとめ
ハイエンドゲームやハイエンドゲーム専用機の未来はなかなか難しい状態にあると考えられます。
ハイエンドゲーム市場を維持するには市場のボリュームをいかに維持するかが鍵となりそうです。
また、ゲーム専用機が存続するには、手ごろな価格でソコソコの画質でゲームを遊びたい。という層をしっかりはなさず、できればハードコアゲーマーがパソコンに流れないよう努力する必要がありそうです。
※ この記事は個人の主観で書かれており、過去に所属していた会社や所属している会社の見解ではありません。
ゲーム市場の未来(1) - ゲーム市場のこれまで
私はかれこれ10年ほどゲーム業界で働いてきました。
そして、働き始める前もゲーム漬けの日々を送ってきました。
その歴史は物心を付いたときから数えて25年近くになります。
この四半世紀のゲーム機の進歩はすさまじいものがありました。
しかし現在、ゲーム専用機は存続の危機に立たされています。
しばらく連載形式で、家庭用ゲーム機の未来について私の思うところを投稿しようと思います。
今回は、これまでのゲーム市場を振り返ってみようと思います。
デジタルゲームの一般化
この時代は私は直接触れてこなかった時代です。
代表的なタイトルはインベーダーゲームで、テーブルにブラウン管テレビが収まったテーブル筐体という形で、業務用ハードの歴史が動き始めます。
喫茶店などで遊ぶことができ、これまでインタラクティブな映像遊びに触れてこなかった人たちを虜にしていったと聞きます。
家庭にゲームハード
家庭用ゲーム機という存在が登場し、自宅でゲームが遊び放題な時代が来ました。
この時代の代表ハードは ファミリーコンピュータ(ファミコン) でしょう。
業務用ハードと比べるとポンコツレベルの描画性能でしたが、
それまで自宅で業務用ゲームにの移植作品を体験をするには、X68000やPC98、MSXといった高価なパソコンしか選択肢がありませんでした。(こちらもポンコツ移植だったようですが)
そんななか、15000円ほどで購入できるファミコンは価格性能比で優れており、人気を得ました。
私は幼少期にファミコン中期を経験しました。
※ X68000はファミコンより後やで。というツッコミをもらいました。失礼しました。
一強皆弱
その後、スーパーファミコンの世代が訪れます。海外ではジェネシス(メガドライブ)が人気でしたが、日本においてはまさに一強皆弱の時代です。
ファミコンからスーパーファミコンへのスペックの進歩はすさまじいものがありました。
文句無しでファミコンからスーパーファミコンへの置き換えは進んでいきました。
思い返すと、私はこの時代が一番家庭用ゲーム機が輝いていた時代ではないかと感じています。
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王者交代
次は、俗に32bit世代と呼ばれる プレイステーション、セガサターン、ニンテンドー64 世代です。
この頃、ゲーム機は同一仕様のハードウェアが大量生産される事例として唯一といえる存在で、非常に贅沢な投資が行われました。
その結果、価格性能比は圧倒的なものになりました。
まさにゲームを遊ぶなら業務用ハードやパソコンよりもゲーム機のほうが優れている。という時代です。
この世代の覇者はプレイステーションとなるわけですが、これは素直で開発のし易いハードウェアという特性もあったでしょうが、
一番の変化はCD-ROMを採用したことで、製造コストを下げて(小売の取り分も下げて)、ゲームソフトの最終販売価格を下げたことが大きいでしょう。
CD-ROMは非常に読み込みに時間がかかり、正直なところ、スーパーファミコンと比べてゲーム体験は快適なものではありませんでした。
しかし、それでもスペックの進歩は魅力的で、ロード時間の問題は些細な問題でした。
任天堂は当時ロード時間を強く問題視しており、ユーザのニーズ(低価格>ロード時間短)や、映画などの映像業界色の強い海外主導で初めてゲームハードを開発したことで、ゲーム開発者の気持ちと離れた、開発のしづらいハードウェア設計をしてしまった。といったことが重なって覇権を譲ってしまいました。
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マルチメディア化と開発マインドの変化
ゲーム専用機は、プレイステーション2、ドリームキャスト、ゲームキューブ、XBOXの世代になります。
引き続き潤沢な投資が行われ引き続き圧倒的な価格性能比でハードウェアが製造されていました。
特にソニーの思惑はゲーム専用機にとどまらず、マルチメディア端末を見据えた動きを見せ始めます。
当時まだ未普及だったDVD視聴機能を搭載し、ユーザをひきつけました。
正直なところ、ゲーム機としての性能で見たとき、後続のゲームキューブ・XBOXだけでなく、先行して発売されていたドリームキャストより劣るものでした。
しかし、顧客が求めていたのは グラフィック性能 ではなく、マルチメディア機能によって生活が変わることだったようです。
一番売れたのはプレイステーション2だったかもしれませんが、本当にゲームが好きな人の中には、この世代で最も価値があったのはドリームキャストだった。という人もいるのではないでしょうか。
商業的には失敗しましたが、そのくらいゲーム専用機としては魅力的なハードでした。
このころ、開発サイドとしても大きな変化がありました。
開発費の高騰が問題視されるようになってきました。
この頃まで、ビジネスというよりは趣味的にゲーム開発は行われてきていました。
そのため、開発者の興味という要素で会社が回ってきましたが、開発費の高騰とゲーム市場の頭打ちによって利益率が落ちてきたのです。
結果、企業の倒産や統廃合が進みました。
この頃から、ゲーム開発は趣味的な色からビジネス的な色を強くしていきました。
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王の帰還…?
これまで据え置き型の家庭用ゲーム機ばかり触れてきましたが、ここでそうは言ってられない変化が訪れます。
ニンテンドーDSの登場です。任天堂の仕掛けてきた革新的な変化は、2画面でもタッチスクリーンでもなく、Touch! Generations という、従来のゲームの枠を超えたゲーム体験の提案でした。
脳トレ、nintendogs、しゃべるお料理ナビ、大人の常識力トレーニングDS。これまでのカテゴライズではゲームと呼ばれなかった製品が、一度ゲーム機から離れてしまった人々を再び呼び戻し、次々ミリオンヒットを飛ばしていきました。
その流れにのって、据え置きハードである Wii も爆発的な売れ行きを見せました。
こちらも、Wii Sports や Wii fit といった、異色のタイトルが人気を得ました。
しかし、そうした状況は長く続きませんでした。
ニンテンドーDSのブームから5年も経つ頃には、奇跡的に呼び戻したユーザたちも再びゲーム専用機を離れ、ゲームバブルは弾けていました。
この時の任天堂の失敗は、せっかく呼び戻したユーザたちを固定客化することに失敗したことでしょう。
黒船来航
Wii の影に隠れながら プレイステーション3 と Xbox360 も発売されていました。
これらのハードウェアは相変わらず惜しみない投資が行われ、プレイステーションは投資に見合った成果がだせませんでしたが、Xbox360は素晴らしい成果を上げ、未来を先取りしたようなハードウェアスペックで世に送り出されました。
日本市場がDS/Wiiバブルに湧いていた一方で、海外はXbox360への投資が進んでいました。
これは、プレイステーション2の時代に開発者よりビジネス系の人間の発言力が大きくなっていた日本と比べて、海外ではまだ開発者の発言力が大きく
よりハイスペックで、優れた開発ツールで、自由な開発の出来る Xbox360 の人気が高かったのです。
その影響は日本にも訪れていました。
国産ゲームはニンテンドーDSを中心に展開されていました。
そのため、プレイステーション3やXbox360向けには国産ゲームの発売が途切れがちだったのです。
そんなハードコアゲーマーの心の隙間を埋めてくれていたのは海外産のゲーム。いわゆる洋ゲーです。
この頃から徐々に日本でもハードコアゲーマーを中心に洋ゲーが受け入れられるようになっていきます。
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\無料です/
ゲーム市場を語る上で避けられない変化がもう一つ起こっていました。
いわゆるソーシャルゲームの登場です。
最初は facebook や mixi といったソーシャルネットワークサービス上の友達と一緒に遊べるWEBゲームが始まりでした。
しかし、日本では変わった形で普及が進みました。
携帯電話向けには i-mode を代表するプラットフォームが公式サイトという形で月額300円程度でファミコン〜スーパーファミコンくらいの規模のゲームを遊べる環境を作っていましたが、モバゲーとGREEが無料でゲームが遊べる!というのを謳い文句に非公式サイトで勢力を拡大していきました。
当時モバゲーやGREEが提供していたものはゲームと謳っているものの、ほとんどゲームの体をなしていない1ボタンFlashゲームでした。
怪盗ロワイヤル、ドラゴンコレクション、ドリランドといったタイトルでブラウザゲームとしてガチャやスタミナといった独自の文法のゲームが人気を集めていきました。
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iPhoneブーム
次はソーシャルゲームの世界で新しい流れが生まれました。
iPhone3GS/iPhone4 あたりでソフトバンクが実質無料、割賦販売という方式で、iPhoneブームに火を付けました。
iPhone のブームはソーシャルゲームを飲み込みます。パズドラの登場でした。
ここで初めてソーシャルゲームは家庭用ゲーム的な要素を手に入れたことになります。
その流れは 黒猫のウィズ、モンスト、白猫プロジェクト と続いていきます。
そして、進歩するに従って、ゲーム的な要素はどんどん強化されていきました。
専用設計の終焉
すっかり、電話機まわりの話題が続きましたが、再び専用機に話を戻します。
ニンテンドー3DSが発売されましたが、人々の興味は iPhone をはじめとしたスマートフォンに移っており、うまく販売を伸ばすことができずに大幅な値下げを余儀なくされました。
当時の任天堂はDS/Wiiで異常なまでの利益を出していたため、ニンテンドー3DSはコスト感を失い、性能に対して原価が異常に高い状態になっていたため、値下げにより大きな痛手を負いました。
もう一つ、ソニーのVITAです。ここでこれまでで初めてアーキテクチャ面で大きな変化がありました。
ゲーム専用機は同一仕様のハードウェアを大量生産することで、価格性能比の高い製品を世に出し続けてきましたが、同一仕様のハードウェアの製造数では iPhone をはじめとしたスマートフォンの方が圧倒的に多くなっていたのです。
そのため、VITAでは専用のハードウェアの開発をやめ、スマートフォン向けの技術を応用してゲーム機を作るというアプローチにかじを切りました。
この裏では、ソニーがプレイステーション3に対して莫大な投資を行ったにもかかわらず、結果を出せず債務超過に陥ったソニー・コンピュータエンタテインメントという会社を解体させてしまうくらいの打撃を負った事があります。
その後、同名の会社を再度設立しプレイステーション事業自体は継続されました。
ソニー、SCEのネットワーク事業を吸収合併 新SCEが誕生 - ITmedia ニュース
そして、現在。
専用機ではプレイステーション4が世界で猛威を奮っています。
プレイステーション4 も VITA と同じく、ハードウェアの専用設計はやめて、独自色の強いアーキテクチャで、開発者の適応によって性能を引き出していく。という従来のやりかたは開発費の高騰を招き、開発者に嫌煙されるため、パソコン向けの技術を転用し、移植性を高めることにしました。
おっと。忘れてはいけません。マイクロソフトの Xbox ONE はといいますと、開発当時にWiiブームを見てKinectというモーショントラッキングによるゲーム開発などに興味を持ってしまい、更にはリビングの中心にあるデバイスとしてホームハブを目指して開発が進められました。
その結果、Xbox360ではゲーム機の性能に全力投球して未来を先取りしたような性能を出していたのに対して、Xbox ONE は少々物足りない性能に落ち着いてしまいました。
結果、iPhoneなどの普及もあり、もはやゲーム専用機にはハードコアゲーマーしか残っておらず、スペック重視でプレイステーション4が選ばれる結果となりました。
ああ、もう一つありましたね。Wii U。
Wii U はニンテンドー3DS同様、高コスト体質になった任天堂が価格性能比に合わない製品をだしてしまい、またハードウェアの特徴でも有るゲームパッドの魅力を伝えられず早々に土俵から蹴り落とされてしまいました。
再びプレイステーション4に話を戻して、ハードコアゲーマーの心をつかむことに成功したソニーは次の一手を用意していました。
PS VR です。VR によって新しいゲーム体験を生み出して、ライトゲーマーの心をつかみたい。といったところなのかもしれません。
しかし、現在見ている限りはVRはライトゲーマーの心を掴めそうな代表作が出てくる気配がありません。今後どうなるか注目したいところではあります。
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※ この記事は個人の主観で書かれており、過去に所属していた会社や所属している会社の見解ではありません。
日本人「違和感がありますね」アメリカ人(ああ…)
このエントリを見て思い出した話。上のエントリとは直接関係ないです。
会社勤めをしていたときに、アメリカ法人と付き合うことがよくあったわけですが
飲み会の席でアメリカ人から聞いた話です。
アメリカ人「日本人はよく”IWAKAN”って言うよね」
アメリカ人「で、入社して最初に教えてもらったことの一つに、日本人が”IWAKAN”って単語を使ったときには、”お前の話はダメだ”と受け取れと言われたよ」
その背景には”違和感がある”というのは、本来”筋がいいとはいえない。なんだかモヤモヤする”程度の意味しかないのだけれど、アメリカ人にはこの感覚はわからない。ということから来ていると思う。と、アメリカに出向している社員に教えてもらいました。
かくいう私も、アメリカ人からアーキテクチャの説明を受けたときに "IWAKAN" という単語をよく使ったものです。
でも、それが確たる理由があるときであれば ”そうじゃない” と言うわけで、なんか変だぞ?程度に引っかかったときなんですよね。
大体はそのあとよく考えたら違和感の原因が出てきたりするんだけど、直感を感じただけの状態を表す単語として使ってる気がします。
でも、この状態がアメリカ人には理解できない。と言われると
アメリカ人は "make sense" しなかったときに、その瞬間に理由を述べることができるってことなのかなあ?
違和感のチカラ 最初の「あれ?」は案外正しい! (角川oneテーマ21)
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Apple Watch series1 と series2 を並べて比較してみる
前回 Apple Watch を使い始めて1週間経った感想を記事にしました。
今回は Apple Watch series1 と series2 の比較をしてみたいと思います。
手前のレザーバンドが series2。奥のミラネーゼループが series1 です。
を参考に、それぞれの違いを比べていこうと思います。
プロセッサ
series1 は S1P series2 は S2 プロセッサを搭載しています。
どちらもデュアルコアを採用しており、初代 Apple Watch より性能の向上が図られています。
S1P と S2 はどちらもデュアルコアですが性能が違うのでしょうか?
siri を使って東京都の天気を調べる動作を同時に実行してみました。
ご覧の通り、動作速度はほぼ同等です。
プロセッサの違いは動作速度に影響を与えないようです。
GPS
では、S1P と S2 の違いはなんでしょうか?
どうやら、GPSを内蔵しているかどうかの違いが主たるもののようです。
GPSを内蔵している series2 でしかできないことは何でしょうか。
一番わかり易いのは、ワークアウト(ランニング)をする際に iPhone を携帯しなくても走行距離が記録される。といったものでしょう。
ちなみに、iPhone が近くにある分には series1 でも位置情報を利用したサービス(ナビとか)は利用できます。
防水性能
series1 と series2 の次の違いは防水性能です。
series1 は IPX7。series2 は ISO 規格 22810:2010 に基づく水深 50 m の耐水性能 となっています。
IPX7 には 一時的(30分)に一定水深(1m)の条件に水没しても内部に浸水しない という意味があります。
なお、これは iPhone7 の防水性能と同等です。(iPhone7 は砂や塵に対する防塵性能というものが追加で付いています)
series2 のほうはプールや海で身につけたまま泳げるくらいの防水性能が付いています。
Apple Pay
series1 には Felicaチップ が搭載されておらず、series2 には搭載されています。
この違いによって、SuicaやiD、QuickPayといった非接触型決済サービスが利用できるかどうかという点で差が出てきます。
ディスプレイ
series1 は 450ニト。series2 は 1000ニトという明るさの違いがあります。
この違いはどれほど有るのでしょうか。
試しに双方明るさを最大にして並べてみました。
室内で見る分には差はわかりませんでした。直射日光下では series2 のほうが見やすのかもしれませんが、それほど顕著な差ではなさそうです。
フロントガラス
これは series1 と series2 の違いではなく、グレードの違いで生じるものですが
series1 はアルミニウムモデルしかありませんので、Ion-Xガラス(強化ガラス)しか選べません。
series2 は アルミニウムモデルは同じくIon-Xガラス(強化ガラス)ですが、ステンレススチール か セラミック のモデルを選択することでサファイアクリスタル になります。
ちなみに、ここで比較に使っている series2 はステンレススチールモデルです。フロントガラスについては、強度の違いだけで見た目には差はないと思って良さそうです。
箱・付属品
series1 と series2 では 化粧箱や付属品に違いがあります。
上が series2 下が series1 の箱です。
開けてみると、こんな感じです。
series2 はプラスチック製のケースに収められていますが、series1 はむき出しで収まっています。
また、series2 には充電器に使うUSB-ACアダプタ が付属しますが、series1 には付属しません。歴代 iPhone を使い続けたような人はたくさん持っていると思いますが、初めての iPhone と Apple Watch をまとめて購入する。というような人は注意が必要です。
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こういうやつ
というわけで、Apple Watch series1 と series2 を比較してみました。
人によっては series1 で十分。という人も多いのではないかと思います。
私も自分用は iPhone7 を持っているので series1 で、iPhone6 Plus を使っている妻用に買ったものが series2 となっています。
皆さんのご参考になればと思います!
Apple Watchを買ってよかったこと5選(微妙なところ3選)
iPhone7を買って一年ぶりにAndroidからiOSに戻りました。
それを期にApple Watchシリーズ1を買ってみました。
(防水はなくてもいいし、FeliCaはiPhoneがあるからいいや。ということでシリーズ1にしました)
Apple Watchって何も出来ない残念なやつなんでしょ?という認識だったんですけど、使い始めて一週間たってみれば、なかなかこいついいじゃない?と思ってるのでまとめたいと思います。
よかったこと1 予定を忘れない
私はGoogleカレンダーに予定を入れていて、もちろんiPhoneのカレンダーもそれを同期して使ってます。
でも、iPhoneのカレンダーって普段見ないし、ウィジェットに予定を出すようにしてても、普段ウィジェットなんて開かないから通知任せなところがありました。
ところが、Apple Watchを身につけてからは時計を見ると次の予定が何時からか表示されています。
地味ですけど、とても便利です。
よかったこと2 天気がわかる
任天堂に勤めてた頃の同僚でもある湯澤さんが手がけてるYahoo!天気がすごく便利で、Androidの頃は通知バーに常に天気と降水確率が表示されてて、傘を忘れない日々に満足してたんですけど
iOSでは通知バーに相当するものは無いので、やっぱりウィジェットを見ないと天気がわからないんですよね。
ところがApple Watchがあれば時計の横に天気が表示されるんで、これも解決しました。
よかったこと3 次の電車の時間がわかる
電車の乗り換え案内のなかでも、駅.Lockeyを愛用してます。
このアプリは適切には乗り換え案内ではなく、指定した駅に次何分後に電車がくるかわかるアプリなんですけど、これまたApple Watchで次の電車の時間がわかるのは便利ですね。
ちなみに、今は時間ごとに指定した駅の時刻表に切り替える機能はあるんですけど、最寄りの駅の時刻表を出して欲しいですよね。
というわけで、開発者が知り合いなので聞いてみたらやろうと思ってたんで、次のアップデートで入れます。という返事をもらいました。やったー。
よかったこと4 Siriが意外と便利
iOSでSiriが使えるようになってからだいぶ経ちますけど、こいつ邪魔だな。と思って切ってました。
ところがApple Watchを使い始めてSiriの便利さに気づきました。
へいしーりー 山田太郎にメッセージ
ちょっと遅れそう
これで、iMessageを送信できますし、
この間試しに恵比寿から六本木まで行く用事があったときに
へいしーりー 六本木ヒルズまで行く
って言うだけで、ナビがセットされて
次何メートル先で右に曲がる。みたいな表示がされるようになるんですよね。曲がる場所が近づいてくると震えて教えてもくれます。
試しにその間iPhoneも見ないで言われるがままに歩いたんですけど、ちゃんとたどり着けました(じゃないと困るんだけど)。
へいしーりー 3分後にタイマー
って言えばカップラーメンも完璧に仕上げます。そうApple Watchならね。
我が家は電球に PHILIPS Hue を使っているので、
へいしーりー リビングルームの電気消して
って感じで電気をつけたり消したりもできます。
よかったこと5 iPhoneを忘れない
普段お尻のポケットにiPhoneを入れてる関係で、車で移動するときに、たまにポロッと落ちてシートの上に置き去りにしてしまうことがありました。
これからはiPhoneは持ったけど、Apple Watchを付けずに出てしまう。みたいなこともありそうですよね。
iPhoneとApple Watchの通信が不安定になると教えてくれる Lookoutというアプリを入れることで、どちらかを忘れそうになっても通知で教えてくれます。
ちなみに標準機能でApple WatchからiPhoneの音を発せさせることができるんで、あれ?iPhoneどこ置いたっけって時にもサッと見つけられます。
微妙なところ1 LINEが遅い
これでもデュアルコアになって速くなったらしいけど、LINEの動作がすごく遅いです。
LINEのメッセージ受信通知で概要は見れるけど、返信しようとすると数分間かかります。
こんなんじゃ、ケツポケットからiPhoneだすわ!って感じです。もう少し頑張って欲しい。
微妙なところ2 充電が有線
充電するのにマグネット式の充電器を付ける必要があるんですけど、いまいち接続感がないので、うまく充電できてないことがあります。
毎日充電しないといけないなら、やっぱり非接触型の充電がいいな。と思います。
微妙なところ3 スキンが限定的
時計盤のスキンのバリエーションが少ないです。
watchOS3から左右スワイプで文字盤が切り替えられるようになったみたいで
私は3枚の時計盤をセットしています。
中央に普通の時計(天気、次の予定時刻、バッテリー残量)を表示。
左はカレンダーを大きく。右は駅.Lockeyを大きく表示してるんですけど、左右のスキンの時には時計表示もいらないから、カレンダーとかを大きく表示して欲しいのにそれはできません。
Apple Watchで生活が変わる!ってほどではないけど、ちょっと便利になりますよ!
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一度脱線したところから、きれいなレールに乗ったけど、やっぱり降りた話
少年期
小学生の頃はとても勉強ができる子どもだった。
中学に上がって、しばらくしてドリームキャストが発売された。
全てはここで変わった。 手の届くところにインターネットがやってきた。
私は毎日チャットに明け暮れ、莫大な通話料金で親に怒られた。 しかたがないので、テレホーダイを契約してもらって、夜にインターネットを楽しむようになった。
そして、学校では寝て過ごすようになった。
青年期
高校受験の頃にはどうしようもないバカになっていたけれど、 まだ学生は続けたかったので、流されるまま地元の偏差値40以下のクソ高校に通い始めた。
ちなみに、この頃 偏差値の意味もわかってなかった。
私生活の方では若干の変化があった。
プログラミングを覚えて、ゲームを作るようになっていた。 ネット上で絵師や音屋を捕まえて、一緒にゲームを作ってコミケで頒布するようになっていた。 とはいえ、数年かけて作ったものが、販売枚数は数百枚程度だった。
高校を卒業すると、(さいきん似たようなエントリで同じ名前を見た気がするが)京都コンピュータ学院に通い始めた。 ここで学んだことはあまり多くはなかった。
私生活のプログラミングは、同人ゲームを作ることから 当時勢いのあった i-mode 向けの商業ゲーム開発の下請けをするようになっていた。 その他、WEB系のベンチャー企業でアルバイトとしてプログラムやインフラ保守もしていた。 2人の社員と事務のアルバイトと自分の4人がアパートの一室で働くような感じだった。
そういえば、その当時、魔導物語というぷよぷよと世界観を共通とするRPGに特別な思い入れがあり、勝手に新作っぽいものを i-mode 向けに作ったら 最近 にょきにょき で話題の仁井谷さんから呼び出されて、震えながら会いに行ったら 商業作品として世にだそう。と言われたのが懐かしい。
なお、報酬はもらえなかった。 NDAだけ結んで、契約書などなにも結んでいないという、まさに若気の至りだった。
就職
学生の頃の実績もあり、就職活動は順調だった。 最初に受けたセガにすぐに内定をもらい、就職活動はあっという間に終了した。 セガをはじめ、ゲーム会社に受かってなかったらコンビニ店員になっていた自信がある。 それくらい、当時の私はゲーム会社以外への就職に全く興味がなかったのだ。
ちなみに、その後 SCE と 任天堂 だけ受けてみたが、 SCE は一次面接で落ち、任天堂は英語や数学といった超苦手分野な筆記試験で落ちた。
社会人
こうして、晴れてセガ社員として働き始めることになった。 このとき当時付き合っていた彼女を東京に連れていくために結婚することにした。
セガでも学生の頃の実績を活かすためか、i-mode 向けのゲームを作ったり、 ソニックカフェという公式サイトのサーバプログラムをいじったりしていた。
それから2年が過ぎたあたりで子供ができた。 子育てのために派遣社員をしていた嫁さんが働けなくなり、生活は苦しくなった。
当時年収500万くらいだったとおもうので、成り立たないことはないと思うが 毎月ボーナスで作った貯金を切り崩しながら生活をしていて、厳しさを感じていたのは覚えている。
そして、給料を増やすための転職活動をはじめた。 候補として上がったのは、外資系で給料が多いことが期待できるGoogleと、ゲーム会社の中でも一番給料の高い任天堂だった。
結果、Googleは電話面接で落ち、任天堂はネットワークライブラリ開発者として受かった。 任天堂では、開発者にネットワーク対応ゲームを開発するために提供するSDKを開発するチームに配属された。
最初の仕事は ニンテンドー3DS のOS開発で、登録された複数のアクセスポイントや、ニンテンドーゾーンのようなホットスポットなど 接続対象となるアクセスポイントから現在最も適したネットワークを選別し、インターネットに接続する処理を担当した。
ちなみに、ニンテンドー3DS が 3D液晶を積んでいることは、公式発表のプレスリリースで知った。
その後、ライブラリ開発から、新設されるサーバ運用系のチームに移った。 そのチームではオンライン対応ゲームのマッチメイキングサーバやランキングサーバの運用業務をすることになったが、 主たる業務はインフラの増設のプランニングや、アクセス数の予測精度を上げるためにゲーム開発者にゲームの仕様をヒアリングするWEBシステムの開発だった。
とはいえ、サーバ費用のコスト感に関しては、このチームが最も優れていたので サーバ費用を削減するためにどういうアプローチを取っていくべきか。という切り口で開発業務も多く担当した。
そんなこんなしている間に、去年。岩田社長が突然亡くなった。
私は岩田さんをとても尊敬していたので、かなりショックを受けた。 このあたりで会社を離れることに対して意識が向き始めた。
同時期、Amazon が AWS Lambda に加えて API Gateway をリリースし、サーバレスアーキテクチャという技術が芽を出してきた。 私はこの技術に最初触れたときに、未来のサーバ開発はこちらだ。という天啓のような物を感じた。
起業
サーバレスアーキテクチャでゲームサーバを開発すれば、スケーラブルで安定性の高いシステムが低価格で作れるという確信を得たのは、去年の11月頃だった。 そこから開発を開始し、同時に上司に「今の仕事はあまり楽しいと感じていない、仕事の内容を変えてほしい」という相談を持ちかけた。 これで、任天堂の中でもっと興味を持てる仕事ができれば、それでもいいと思っていたからだった。 なにより、任天堂なら体力的にも信念的にも定年まで雇ってくれる可能性は高く安定していたからだった。
4月になっても仕事の状況は変わっていなかった。 そして、平日は毎日家に帰って寝るまでの間、休日には丸一日 時間をかけて開発を続けていた サーバレスアーキテクチャで開発していたゲームサーバの方もある程度めどが立っていた。(おかげで私は光の戦士を卒業してしまった) 仕方なく私は任天堂を去るという決断をし、上司に話を持ちかけた。
今かかえている仕事が落ち着く7月いっぱいで休暇に入り、8月いっぱいで退職したい意思を伝えた。
そして、今月。会社を起こした。 Game Server Services 株式会社(https://gs2.io/)という会社で、スマートフォン向けのゲームサーバをAWSのように1時間数円から利用できるサービスを提供する会社だ。
インターネット漬けになり学校では寝て過ごすことで、一度レールを外れた私だったけれど、就職を期にレールに戻った。 そして、サラリーマンとして十分すぎるポジションまでいったけれど、自分からレールを降りる決断をした。 今後のことはまだわからないけれど、今はただこれが後悔にならないようにしたいと思っている。